年末に放送されたバラエティー番組「ガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時!」が放送倫理・番組向上機構(BPO)による審議対象入りとなることが決まりました。当番組はレギュラー放送で放送された世界のヘイポー(斉藤敏豪)が出演したコーナーでもネット上で「いじめだ!」「なにが面白い?」などの批判が殺到し話題になっていましたが、ついにガキ使もBPOの審議入りを果たしたと聞いて、「バラエティーがだんだんつまらなくなっていくのでは」と少し残念な気持ちです。

 BPOと言えば、最近、何かとネットニュースなどでよく聞くようになった気がします。
 昨年8月に放送された「生爆烈お父さん 27時間テレビスペシャル!!」での一件や、つい最近では芦田愛菜ちゃんが出演している児童養護施設を舞台にした連続ドラマ「明日、ママがいない」で児童養護施設関係者を傷つける恐れがあるなどとして審議入りされています。

 これらのBPOの主張に賛同する人たちもいれば、99の岡村さんが言うように「テレビ業界は終わりました」と批判的な意見の人もいて、賛否両論です。
 僕自身BPOやテレビに苦情を出している人たちに対して「嫌なら見るな」と言いたい気持ちなのですが、放送倫理・番組向上機構(BPO)とはどういう組織なのか、というのがあまりよく分かってないので今回は放送倫理・番組向上機構(BPO)とは何なのか?調べてみることにしました。



20120415101733
http://ord.yahoo.co.jp


年末放送された「ガキの使い」にBPOは

「お笑い芸人がロケット花火を尻で受け止める」
「芸人の尻に注射器で粉を入れ、ほかの芸人の顔を近づけて噴射させる」
「赤ちゃんに扮した男性のオムツ交換をして局部を 露出したシーン」

などの場面について、「放送基準に照らし問題があるのではないか」などの意見を出しています。



BPO(
Broadcasting Ethics & Program Improvement Organization)とは?

 BPOは2003年7月にNHKと民放連によって設置された、放送倫理や番組の質的な向上をめざす放送界の第三者機関です。
 その役割は視聴者からの意見や苦情などの窓口を一体化し、より迅速に視聴者からの意見に対応できるようすることだそうです。


BPOの公式サイト(http://www.bpo.gr.jp/?page_id=912)では、BPOとはこうあります。
放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、非営利、非政府の機関です。
主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証して、放送界全体、あるいは特定の局に意見や見解を伝え、放送界の自律と放送の質の向上を促します。

 非営利のBPOの活動資金はどこから出ているのかと言うとNHKと民放連ならびに民放連加盟各社から分担され集められているそうです。民放連とは『一般社団法人日本民間放送連盟』の略称で、加盟社数は203社。
 ほぼすべてと言っていい数のテレビ局が加盟しています。


 
BPOは三つの委員会により構成される



・視聴者を裏切らない、愛のある番組を目指す「放送倫理検証委員会
・「知る権利」の実現と「基本的人権」の尊重を目指す「放送人権委員会
・青少年の生き方を方向づけるテレビ、ラジオ番組を目指す「青少年委員会

 各委員会にはそれぞれ10名ほどの委員さんたちがいて、その職業は弁護士、映画監督、ジャーナリスト、作家、教授、精神科医などさまざま。


審議・審理に至るまでの流れ

 最初はBPOの人たちがテレビを見て、その人たちが気に食わなかった番組にケチ着けてると勝手に思ってたんですが、そうではありませんでした。

 審議・審理に至るまでの流れやルールは3つの各委員会により弱冠違いますが、共通すべきところは苦情などの視聴者意見や関係者からの指摘があった番組をBPOの人たちが視聴してみて、審議・審理するかどうか検討するとのこと。

 こうして審議入り・審理入りされたら、番組の制作担当者などと意見交換を行ったり、問題点を解決するために議論したりします。そうして議論された内容は後に記者会見で公開したり、公式サイトに掲載するそうです。

要はBPOの主張は視聴者の主張だということですよね。
ますます、その苦情を申立てした視聴者に「嫌なら見るな」と言いたくなりますが・・・。


BPOはテレビ業界の最高裁!?

 wikiを見てみるとこんな記述もあります。

2007年6月20日衆議院決算行政監視委員会において、広瀬道貞民放連会長は「放送事業者は、いわば、BPOの判断というのは最高裁の判断みたいなもので、ここが判断を出したら、いろいろ言いたいことはあっても、すべて守っていく、忠実に守っていく、そういう約束の合意書にNHK及び民放各社がサインをしてBPOに提出しております」と述べている

 NHKと民放連加盟各社がBPOの判断に従わないといけないとは・・・。
BPOってそこまで大きな力があったんですね。



BPOはテレビの批判しかしていないわけでもなく・・・

 BPOと言えばテレビの批判しかしていない悪いイメージしかなかったのですが、公式サイトで今回ガキの使いに意見を出した青少年委員会のページを見てみると、青少年へのお勧めの番組を紹介していたり中高生モニターの番組リポートを掲載したりなど何かとおもしろいページもあります。

 最初このページを見た時、どうせお勧め番組と言ってもNHKとか堅苦しいニュースとかばかりだろうと思っていたのですが、結構いろんな民放のバラエティー番組も紹介されています。でも、やっぱり教育系が多いかな(^_^;)

 しかし、普段は批判ばかりのイメージが強いBPOがおすすめするバラエティーってなんだか見てみたくなります。

 こうして公式サイト見てみると番組に対する視聴者意見も簡単に出せるようになってるし、他にも知らなかったテレビ業界のルールなども載っていておもしろいサイトです。

BPOのイメージが少し変わりました。

BPO公式サイト(http://www.bpo.gr.jp/?page_id=912)


 当初はBPOの批判をしようと思って記事を書いていましたが、調べているうちにそんな気分も失せてきて、なんだかどうでもよくなってしまいました。(^_^;)

 今回はBPOとはなにか?というテーマで記事を書いたので、BPOの活動によってこれからのテレビはどうなるんだろう?とか「嫌なら見るな」っていうテーマについてはもうしんどいので書きません。 

 しかし、テレビの暴走を防ぐためにはやはりこういうった組織が必要しれないというのが調べてみて思ったことです。

でも、やっぱり「嫌なら見なきゃいい」とも思う・・・(^_^;)。







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